増刷時期について

『図書館の魔女』は上下とも2013年末に増刷いたしましたが、この増刷後も主要書店を初め配本が充分になされないままに在庫が払底しようとしております。在庫状況の把握しやすい丸善&ジュンク堂系などを例にとっても、目下在庫が確認できるのは(2014年3月初頭現在)全国十店、北は弘前と郡山、中部は名古屋に二店、西は岡山以西にしか在庫がないようです、関東・畿内は全滅して一月あまり経っています。紀伊国屋や三省堂でも主要都市に在庫を見ません。一応、例によって在庫検索のサイトを再掲しておきます。

• 丸善・ジュンク堂系:店舗在庫検索
• Takestock(丸善系、三省堂、主要書店ほか):本の在庫検索
• 紀伊国屋書店:店頭在庫検索
紀伊国屋USA
パリ・ジュンク堂

Amazon や楽天を初め、主要ウェブ本屋かたがたでも、とうとう在庫が「何点あります」という表示を見ないまま「取り寄せ・在庫確認」へと移行してしまいました。すでに注文、手配待ちだった顧客あて出荷して、あとは残らなかったということでしょう。ごくたまに一瞬だけ Amazon や楽天に些少の在庫が回復することがありますが、知り合いにいまなら買えるとメールを打っている間に売り切れてしまうというありさま。唯一いまのところ一度も「品切れ」を謳ったことのなかった(我らが頼みの綱の)Honto ネットストアでも終に在庫切れ、「お取り寄せ7〜21日」ということで、24時間以内の発送を約束できるショップは何処にもなくなりました。

例によってネットストア横断在庫検索にリンク

出版前には度重なる発売延期で「本当に出るか判らない」幻の書物として心配をおかけしていた拙著『図書館の魔女』ですが、発刊後は「ついぞ店頭にみない幻の書物」みたいな扱いで、著者としても困惑することしきりであります。って言うか泣いています。

無論、著者としては版元あて、たびたび増刷を陳情してはおりますが、増刷を願わない著者というのもなかなかいないわけで、この陳情自体はさほど奏効すると思われません。結局は数字の動きが増刷の判断基準になるということです。

目下の出版不況を前に「在庫リスクを回避する」という一事が、版元ならばどこでも至上命令となっていることは風聞にも広く知られたことかと存じます。まして『図書館の魔女』のような高額図書はおいそれと見切り発車的に多めに刷ってばらまくというわけにはいかないことも理解できます。

版元販売部の判断としては、在庫が払底しただけでは増刷の目安とするには弱く、あらたな注文が来たらそれに合わせて刷っていくというような態勢にあると仄聞しました。そんなわけで拙著に関しましては、その姿を求めて書店にお出向きになっても、ネットストアを巡回しても、現況ではなかなかお目にかかることはないかもしれない、とお伝えせざるを得ません。

わたし自身は『図書館の魔女』を時代の流れに摩滅せぬ、読み継がれる価値のあるものとして構想、執筆しました。まだ世に広く流布したとは言いがたい状況ですが、それでも一部書評家、ならびに読者方々の好評を得まして、所期の成果はあったかと感じています。この上は拙著がいく久しく市場にあるように、尽きず手の届くところにあるようにと願っております。むろん商業的な理由からも!

つきましては読者諸賢のご協力を得たく存じます。『図書館の魔女』は採算は取れているそうですが、版元にとっては増刷すなわち高度リスク・テイキングという注意物件なのであります。しからば売り切れただけでは増刷がかかりません。

増刷があれば注文を考えているという方々が多くいらっしゃる現況ですが、版元の認識としては注文があれば増刷もやぶさかではないといった具合なのです。ご入手をお考えになっていらっしゃる方々には、まずは最寄り書店にご注文なさることを一考のうちに留めておいて下されば幸いです。「注文があった」という事実が増刷のトリガーになるという順番であるとご理解いただきたいのです。

一方、著者としてはようやく灯った『図書館の魔女』の種火を絶やさぬために、また多くあらせられた読者諸賢の続巻の希望に応えるために、すでに念頭にある海峡地域のクロニクルを一つひとつ丁寧に形にしていこうと考えています。まずは近刊『売国奴の伝言』、すでに修正二稿を脱稿いたしまして着々と発刊準備が進んでいます。ご期待下さい。

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