『図書館の魔女』文庫版刊行予定

すでに公式発表が出ているようですからこちらからも告知します。

講談社文庫から『図書館の魔女』の文庫版が刊行されます。

単行本版の四部構成にしたがい四分冊。刊行日は公表された予定としては、単行本版の「上」が第1巻、第2巻として四月に刊行。さらに単行本版の「下」が第3巻、第4巻として翌月に刊行される予定です。

申し訳ありませんが、文庫になってもちょっと分厚いものになってしまいそうです。とりわけ第4巻は「ちょっとジーンズのポッケに入れて……カフェにお出かけ」っていう感じにはなりそうにありません。やはり「鞄の底からドカベンを取り出しまして……がっつり」といった感じになってしまうでしょう。四分冊ですからドカベンというよりは、むしろ四重のお重みたいな感じですね。

一の重には、少年と図書館の魔女の出逢い。二の重には地下の冒険。三の重には政治と交渉。四の重には大活劇という品書きになっており、腹八分目では済まないボリュームでお届けします。

刊行準備は順調で、例によって販売時期調整などの不確定要素もあるかもしれませんが、大きく予定が変わることはないでしょう。

装幀や版組は講談社文庫の基本フォーマットに従いますが、カバーデザインを坂野公一さんと Welle design にお願いしました。

単行本版の増刷も依然続いていますので、今後は大小の二系統を並べてお届けすることになります。ですが文庫版発刊に伴い、さすがに単行本版の増刷ペースは落ちるでしょうから、こちらのバージョンの入手困難には拍車がかかるのは必至。ミルキィ・イソベさんの手になる単行本版の御入手をお考えの方はお急ぎあれかし。

なお内容は、細かな語句の修正と、振り仮名の増補が施された点を除けば、大枠は単行本版準拠。ただし一点だけ大幅な増補があります。既読の方むけの情報ですが、図書館の魔女と敵対国の天帝との会談に当たり、両者が「文字の獄」すなわち「禁書・検閲」の是非について議論を交わしたという旨の「一文」があります。これは元の原稿では「一文」ではなく「一幕」を費やして物語られた場面でした。この二人の激論を今回の文庫版発刊にあたって「回復」しました。これが文庫版のボーナスになっております。

その他の大幅削除分は物語の進行を妨げる憾みから今回は回復を諦めましたが、それぞれエピソードとして独立出来そうな部分は物語の体裁を整えてスピンアウトの形ででもいずれお目にかけようと考えています。たとえば「マツリカとキリヒトのお買い物」の一幕とか、「マツリカ様の聖書文献学講義」とか、一部好事家のかたがたの需要が見込まれれば実現するでしょう。御要望を捻じ込む先は講談社文芸第三出版部まで。

また御意見・御要望に限らず応援のお便り、年賀状など、編集部からこちらに転送されております。嬉しく拝見いたしました。遅まきながらこの機会にお便り下さいました読者の方々に御礼申し上げます。ほんとうに有り難う御座いました。

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